ニノの日記

二宮尚徳(にのみやひさのり)が思ったことなどを書いています。

豊かな日本の裏側に(その2)

 

 

 さて、昨日『現在の日本の財政がとても厳しい状況』という話を

ブログに書きましたが、これを改善して、

少しずつ借金を減らしていくことは可能でしょうか。

 

 

 今日は、そのことについて書きたいと思います。

 

 

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 まず、昨日も書きましたが、平成26年度の国の収支状況はこんな感じです↓

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 ちなみに今年度も、昨年度も、一昨年度も、程度の差こそあれ、財政収支は同じような形のグラフになります。

 

 この収入と支出の差額が長いあいだ、つもりに積もって780兆円という数字になっています。

 

 責任ある大人の日本人として、できるだけ早くこの状況を改善していかなければならないと、僕は思っています。

 

 

 では、どうすればこの状況を改善できるでしょうか。

 

 理想を言えば、こうなればいいと思います↓

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 何らかの理由で税収がアップし、その一方で歳出を減らし、収支をプラスの状況に持って行き、その差額で、これまでに蓄積した借金を返していきます。

 

 もしこういう状況に持っていければ、借金を完済した暁には、黒字分を減税したり、あわよくば将来の子どもたちに貯金を残してあげられるかもしれません。

 

 

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 ですが、現実的に、大きな税収増は厳しいようです。

 

 こちらのグラフをみるとわかるように、長い間、日本の税収は伸び悩んでいます↓

 

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 この間、何度も消費税の導入や税率アップという大型の増税をしてきたにも関わらずです。

 

 来年度から消費税が8%になり、また再来年度に10%になるかもしれませんが、それだけで財政が好転するとは思えません。

 

 もちろん経済を活性化し、税収を増やしていくことは大切ですが、やはり、日本のみんなが頑張って、政府の支出を減らしていくことも必要だと思います。

 

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 ところで、歳出の96兆円は、一体何に使われているのでしょうか。

 また、どうして政府の支出は右肩上がりで増加しているのでしょうか。

 

 まず平成26年度の歳出96兆円の内訳を見てみましょう。

 

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 借金の返済額が結構大きな額を占めているという話は前回も触れましたが、

それ以外の『本当に日本国民を幸せにするために必要な経費』を見ると、

社会保障費』というものがとても大きな割合を占めていることがわかります。

 

 社会保障費というのは、

 

○ 高齢となり退職された方に給付される年金への助成や、

 

○ 病気やケガで医療が必要となった人への支援、

 

○ 介護が必要となった方への支援

 

○ 自力で生活していくことが困難となった方への生活保護

 

○ 子育てへの支援

 

 などに国が使うお金のことです。

 

 どれも大切な分野です。

 

 なお、借金返済関係を除くと2番目に多い地方への交付金というのは、

税収の少ない日本の地方自治に国が交付するお金のことです。

 

 

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 さて、平成26年度の歳出は上記のようになっていますが、歳出の内訳はこれまでにどのように推移してきたのでしょう。

 

 下図は、1960年から10年おきに歳出とその内訳を見たものです。

 

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 国債の発行残高が増えていくのに伴って、その返済額(国債費)が増えています。

 

 また、最近、社会保障関係費が急激に増加していることがわかります。

 

 基礎年金や国民健康保険後期高齢者医療制度介護保険などの財源は、被保険者による保険料の他、国からの支出が大きな部分を占めており、この部分が増えているということです。

 

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  社会保障関係費には様々な費用がありますが、高齢化が進むことにより、年金や医療、介護などへの支出が増えています。

 

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(つづく)