ニノの日記

二宮尚徳(にのみやひさのり)が思ったことなどを書いています。

日本のペット(犬・猫)をめぐる情勢について③

 

 

 さて、今日は

『効果的な犬猫の殺処分を減らす方法』

について書こうと思います。

 

 

 

 

 (それは何だと思います?)

 

 

 

 

 

 それはずばり、

『徹底的にノラ猫の避妊手術を行う』

ということです。

 

 

 あまり (というか全く)夢のある話ではありませんが、現実的にはこれが最も効果があると僕は考えています。

 

----

 

 下の図からもわかるように、現在日本で殺処分されている犬猫を大きく分類すると、「猫(ピンク全体)」、特に「子猫(うすいピンク)」が大部分を占めています。

 

 

 f:id:hisa0621:20130711155824p:plain

 

 そして、この子猫の大半は「そこらへんで産まれてしまったのら猫の子ども」です。

 

 ちなみにのら猫といえども、子猫だからめちゃくちゃ可愛いし、めちゃくちゃ人に懐きます。(完全に余談ですが、僕が飼っている2匹の猫ももともとのら猫の赤ちゃんでした。)

 

 本当はみんな家族として飼ってあげてほしいのですが、

・「毎年」、

・「数万頭の子猫」を、

・「たまたま猫を飼おうと思っている人と」

・「全てマッチングする」

ということは非常に難しいです。

 

 現状では既に猫を飼っている人の大半が、「拾ってきた猫」や「もらってきた猫」を飼っており、現在処分されている猫を『マッチング』によって助けようとすると、新規需要をつくりだす(今まで猫を飼う予定のなかった人も飼う気にさせる)必要があり、それはとてもむつかしいことです。

 

 このため、

現在の「毎年何万頭もの動物を殺処分する」

という悲しい現実を改善するには、

 

「最初から生かすことができないとわかっているのだから、産ませないようにする」

 

ということが、現実的に最も効果的な手段なのです。

 

 もし、のら猫の繁殖を完全に制限することができれば(産ませなければ)、劇的に殺処分数を減らすことができます。

 f:id:hisa0621:20130711155843p:plain

 

----

 しかしながら、これを大規模に実行するためにはいくつかの障壁があり、とても難しいです。

 

 中でも一番大きな障壁は、この実施には結構お金がかかるということです。

 

 ノラ猫が避妊・去勢されるまでのプロセスは、

・ 誰かがノラ猫を捕獲し、

・ その子を動物病院に連れて行き、

・ 獣医師が、猫が麻酔に耐えられるかの検査を行い、

・ 獣医師が麻酔をかけ、

・ 獣医師が手術を行い、

・ 獣医師が術後の管理を行い、

・ 誰かがその子を元いた場所に戻す

 (もしくは飼い主を探す)

ということが必要になります。

 

 これを無料で実施することはほぼ不可能です。

 

 通常、動物病院では猫の避妊・去勢手術を1万円~3万円くらいで実施しているようです。

 

 この価格設定については各病院の経営判断ではありますが、ある病院では、保護犬・保護猫の施術料を自発的に低価格に設定するなど良心的な経営を行っており、こうした経営者を僕は個人的に尊敬しています。

 

 とはいえ現実的に費用負担をどうするのかは切実な問題で、これをどうするかが最も大きな課題です。

 

 

---

 日本における犬・猫の殺処分を大きく減らすためには、

・ あまり共感してもらえないことについて

・ 大勢の人から理解を得て

・ 無償の善意を集める

という極めて難しいことが要求されるのです。

 

---

  でも、動物が好きな人が、仮に日本の人口の1/3(4千万人)いるとして、

その人たちに、

 

「日本の猫の殺処分を劇的に減らすために、お願いですので100円ください!」

 

とお願いして回って、実際にもらうことができれば、

40億円になり、

これは約13万頭の猫の避妊手術を無償化できる規模の金額です。

 

 これは個人的な気持ちですが、もし環境大臣からそんなお願いをされたら100円くらい喜んで払う方は大勢いらっしゃるんじゃないでしょうか。

 

 ちなみにもし本気で殺処分をゼロにしてくれるんなら、僕は個人的には100万円払ってもいいと思います。

 

 さて、どうすればこれを実現できるでしょうか。

 僕はやれることからやっていきたいと思います。